2016.11.16
利用者2人と職員1名で、当施設から、瓦町フラッグに散歩してきました。
男性の方は、以前にも同じコースで散歩を行ったことがありますが、女性の方は、初めての散歩になります。
以前にも何度か通ったこともあり、男性の方が女性の方をエスコートするような形で、散歩がはじまりました。
途中では、お二人やスタッフの休憩のため、スターバックスコーヒーで飲食を行い、ウインドショッピングなどを終え、当施設に帰ってきました。
男性の方は、何度か同じ経路で散歩に行っていますが、少々危険に感じるところも、道中なんどかあるような状態でした。しかし、今回は、男性の方が、実際に安全に行動できるかを確認するために、試験的に助言や介助などをほとんど行わないようにしました。もちろん放任ではありません。
驚いたことは、自分が失敗したことや、注意する点などをパートナー(※女性の方)しっかり教えてあげているところでした。
また、「つかれてない?」などと気を使ってあげているなど、安全管理はもちろん、紳士的な振る舞いをされていて、スタッフは感動したようです。
その後、難なく施設に帰ることが出来ました。
職員は疲れたといっていたいましたが、お二人は久しぶりの体験ということもあり、疲れを忘れて散歩を楽しまれたようです。
<散歩トを行うことによる訓練効果>
☆散歩の特性
・私たちは、知らぬうちに、何かを指標にして行動しています(例:「マックを右、ローソンを左」など)。しかし、繁華街では、店が入れ替わりが多くあり、いわゆる目安が失われることがあります。しかし、今回の利用者様の場合、この特性を活かして、トレーニングできないかとかんがえました(例:「昔は、ここに○○があったね」などという感じで想起する。また、探索しようとするなど)。
(POINT)立案・計画、集団活動、役割、歩行、楽しむなど
(期待できる効果)歩行動作改善、認知機能向上、フィードバック特性、想起、探索活動、コミュニケーションなど
(詳細)
さんごのおうちはビルの2階になりますが、この方は、以前散歩に出かけて施設に帰る時、「あれ何階やったかな?」と悩まれたことがありました。前回のようなことが無いように、お二人は、出かける前に無事帰って来れるよう、何階に帰ったらいいのかを確認しています。
この男性は、何度か通ったことがあるので、注意するところや、危険なところなどを教えてあげて誘導しています。教えてあげることで、自己を振り返ることにもなり、更に安全に行動できるようになりました。また、ただ自分だけ楽しむのではなく、相方を楽しませることや、守るという役割を持てます。
後方から来る人や自転車には気付きにくいことがあります。気付いたとしても、とっさに動くとバランスを崩しやすいので、転倒に繋がります。したがって、よけなくても、相手がよけてくれるよう、他者が通れるスペースを確保して行動しています。②の写真は、自転車がよけてくれており、ご本人は、同じように前に歩いているだけです。
高齢者に関わらず、慣れない場所や、刺激が多い所では、普段以上に疲労しやすくなります。散歩では、スタッフやご本人の「歩行」での疲労に着目して休憩を取りますが、「心」の休憩もとれるよう、事前にルートの中に組み込みます。また、コミュニケーションをしっかり取るようにして、スタッフや利用者同士の和を大切にしています。
階段や段差で転倒する方が多くおられます。しかし、「そもそも段差が見えなかった」、「気付かなかった」という方が圧倒的に多くあります。しかし、手すりがあるとこには、なにかつまづきやすい場所に来ているというサインがあり、交差点などには必ず段差があるという事を教えただけで、自ら自然に確認するようになりました。
レベータを利用することで安全に移動できますが、エレベータの利用で困る方がおられます。理由は①「▲」・「▼」どちらを押していいのかわからない、②震えて押せない、③行きたい階を押せない(行きたい階を忘れる、字が見えないなどの理由で)、④ドアの開閉時間が短すぎるなどです。事前評価をして、サポートしています。