背骨

2017.12.16 杖(4点杖)を使わず歩くことができました!

このご利用様は、変形性股関節症などにより、歩行時などには下肢に力が入りづらく、動作時全般で常に「転倒するかもしれない」と不安をもって生活されているようです。

実際に、歩行時には、四点杖を使用していますが、後方に倒れることや、つかづくことが多くなってきているようです。

また、段差昇降では、手すりを手で強く引っ張っているために、手・肩・腰も痛くなってきて「痛みがつらいです」とおっしゃっています。

 

そこで、動作を評価したところ、体幹をうまく使用できていないように見受けられました。

具体的には、

当利用者の場合、脊柱のS字カーブが減少し、骨盤を左側へ変異させることにより、前かがみの姿勢でバランスを保っているようにみうけられました。

それによって、本来持っている脊柱の機能を活かすことが出来ず、脊柱にかかるストレスを他の関節等が担うことになり、変形性膝関節症をはじめ、疼痛や変形の原因になっているのではないかと考えました。

 

従って、今回は、脊柱や股関節の硬さを改善する事によって、体幹をしっかり使用できるよう施術やトレーニングを実施しました。

 

<トレーニング内容:15分>

①背骨をうまく使用できるよう姿勢の調節

②バランス保持時の力源確保

→股関節の可動性と、感覚を受容しやすいよう適切な感覚入力を促通

→力いっぱい体を固定するのではなく、動作に応じた適切な筋力で、スムーズに動くことが出来ようトレーニングを行う

 

その結果、その日のうちにデイの屋内では、杖を使用せず行動できました。

 

しかし、未だ転倒への恐怖心があることと、持久力に自信がないことがあるため、今後の同様のトレーニングを実施る予定です。

 

 

 

 

 

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2017.9.15 「あっ!痛くないです!!あれ!?手がこんなにも挙がってます!!!」 

改善事例のご紹介です。

 

本日、A氏は、急な強い肩の痛みと、手が挙がらなくなってしまったという訴えを聞きました。正確には、1~2か月前から少しずつ痛みが増してきていたようですが、日常生活上で特に支障なっかった為に、スタッフに伝えていなかったようです。

 

 

<診療前の様子>

逆光のため、少々暗く映っています。

肩関節 屈曲10°でした。

なにもしていない状態でも、時に疼痛が出現するようです。

 

 

肩甲帯(※肩関節)は、肩甲骨や鎖骨、胸骨などから構成されています。また、関節は7つの関節からが、互いに連携し合って肩の動きを起こしています。

それによって、複雑に作業にも対応できる手指や上肢の動きを生み出し、他の動物ではできないこと高度なことが出来るようになったと言えます。

その反面、肩こりなどの方の症状に悩むようになってきました。

 

では、なぜ肩こりなどの症状を呈してしまうのでしょうか?

 

肩は、特殊な関節であり、肩甲骨は体幹と直接関節によって支持されていないため、筋肉によって宙吊りになった状態で定位しています。

その為、姿勢や重力、また生活習慣などの影響を受けやすいことが言えます。

 

一般的には、肩甲骨は「手を動かすためのもの」と認知されているかと思いますが、実は、上記したように、姿勢制御と関連しており、事実、柔軟な肩甲帯の動きは、歩行やバランスなどを良いものにします。今回、A氏は「肩が痛い」、「肩が挙がらない」という訴えをしていますが、行動面では、歩行能低下、バランス能力の低下、柔軟な動作反射にも悪影響を及ぼすことになり、転倒のリスクも増加することが考えられます。

 

 

 

肩の診療としては、7つの関節をしっかり評価することで、「魔法がかかったようや!」とおっしゃられるほどに疼痛や関節可動域制限が一瞬で改善する事も多くあります。

 

今回の診療時間は、10分弱程度で、それでも、的が合っていたためか、疼痛がなくなり、可動域も左右差がなくなりました。

まだまだ、改善すると思います。

今後も続けたいと考えます。

 

 

<診療後の様子>

※約10分後

肩関節 屈曲約90°(約80°の改善)

疼痛なし。

(After)

(before)

もし、肩こりや関節可動域制限にお困りの方がおられましたら、ひょっとしたら原因を作った関節が適切に動いていないかもしれません。

「肩が痛いのは仕方ない」とあきらめる前にご相談ください。

 

さんごのおうち 機能訓練型デイサービス

  087-834-0035 

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「おっとっと!」

こんばんは。いよいよ本格的な梅雨シーズンですね。

今回は、片脚立位が改善した事例についてご紹介します。

かかと、足首、足指、足裏ほぐしなどのセルフワークや平行棒内でのバランスEX等を継続した結果

 

 

片脚立ち(右)

1.25秒(H28,5)→3.2秒(H29,5)

片脚立ち(左)

1.18秒(H28,5)→2.9秒(H29,5)

 

 

この結果にやる気をだしたご本人は、10秒目指すとはりきっておられました!

さらに今月からは、約2年前のデイご利用時から使用していた老人車は不要になり、独歩での生活を送られています。

 

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2017.5.15 <動作改善事例>~痛くないわ!さぁ~どこいこか。~

今回ご紹介させて頂く方は、腰部脊椎管狭窄症の為、下肢機能の急激な低下と、急激な疼痛により急に動けなくなりました。残念ながら、初回の手術では残念ながら症状が改善せず、再手術を行いました。しかし、術後、6か月間は平行棒内でも歩けなかったようで、立つことも難しかったようです。

退院後、疼痛の改善、ADL能力改善、また歩行能力改善などの為に、当施設を利用されました。

利用開始時、動作を行うごとに、急激な下肢の疼痛と脱力に加え、心身的な疲労により、何事にもネガティブであり、トレーニングにも消極的でした。

しかし、諦めずにトレーニングを行った結果、現在では疼痛はほとんどなく、自宅の付近20~30mの範囲で散歩できるようになりました。

その詳細を以下動画を交えて掲示したいと思います。

今回のご掲示にあったて、ご本人に相談したところ、「最初は、本当にもうあかんと諦めてたけど、諦めずに楽しみながらやってたら良うなったことは本当にうれしかったわ。俺みたいに困っている人も、ここ(当施設:さんごのおうち)に来たらええのに(笑)」と明るく元気おっしゃって頂きました。

Tさまのご意向が無駄にならないよう、当施設職員一同頑張っていきたいと思います。

ありがとうございます

 

 

 

T様 70歳代 男性

2014年7月歩けなくなり、診察を受けると、腰部脊椎管狭窄症と診断されました。医師から手術が必要と診断されましが、すぐに手術はせず、外来で治療を継続していました。しかし、同年10月には、下肢の症状が強くなり、手術することを決まられました。

残念ながら、初めの手術後、急激な疼痛憎悪などがあった為に、再手術を行うことになりました。

その後、入院を行い、リハビリを受けることになりました。

 

術後、6か月間は平行棒内でも歩けなかったようで、立つことも難しかったようです。

退院後、疼痛の改善、ADL能力改善、また歩行能力改善などの為に、当施設を利用されました。

 

当施設ご利用当初の初期評価として、

  • 下肢の痺れが強く、長距離の歩行困難(※歩行器利用)、立位困難などにより、自立した生活は行えるものの、将来の事を含めて不安が隠せない様子でした。また、疼痛や疲労を恐れるため、リハビリに対して消極的です。
  • 平行棒内の歩行は、なんとか移動できましたが、安定性が低く、2m程度移動することがやっとという状態でした。動作時の姿勢が悪く、下肢に力が入らない様子。

 

 

当施設のリハビリスタッフは、

理学療法士が、疼痛ケアや筋力トレーニングをはじめ、歩行訓練や動作指導などの動作訓練を行いました。

作業療法士は、ADL面のトレーニングやIADL面のトレーニングを全般的に行いました。

 

<当施設ご利用3か月後>

筋力や姿勢が少し改善し、歩行状態も安定してきました。そのことで、ご自宅での生活が行いやすくなり、リハビリに対して意欲的になりました。平行棒内では、1往復軽介助で移動できるようになりました。

 

<当施設ご利用6か月後>

著明な変化はないものの、疼痛や動作など、多くの項目で改善が見られました。疼痛などによるネガティブな発言もほとんどなくなり、外出にも意欲が出て来たようです。自宅でも、セラピストに教わったトレーニングを毎日欠かさず行っているようです。平行棒内では近位見守り程度の介助量で移動ができ、休憩は必要なものの、野外での歩行が出来るようになりました。しかし、つまづくような感じがするようで、休憩を多くとる必要があります。

 

<当施設ご利用12か月後>

自宅や当施設での屋内歩行は自立されました。平行棒内でも、7往復程度介助なく移動できています。痛みは、ほとんどなくなりましたが、不定期に急激な下肢の脱力やしびれがあるようです(※以前のように立てなくなるほどではない模様)。

「旅行に行きたい」という希望を持てるようになったことを喜んでいます。

 

<現在>

平行棒内では、念のため片手で支える程度の力で、移動出来ています。

以前のような不安な感じはなく、痺れや脱力が無く、足が軽くなったようで、気候の良い時には、自宅から20~30mの距離の範囲で散歩しているようです。

以前と比較して、だいぶ楽に移動出来るようになったが、未だ以前の恐怖心がある為に、旅行には行けていない様子。しかし、ご本人は「この恐怖心が無ければ、カラダ的にはもう大丈夫なような感じやけどな…。行ってみよか(笑)」とおっしゃていた。

 

≪動画≫

歩行時の様子はこちら その1

歩行時の様子はこちら!その2

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2017.4.19 <動作改善事例>~あきらめない!ゆっくり着実に。~

今回ご紹介させて頂く方は、ある神経系の病に侵され、呼吸障害や、手足などの急に動かなくなりました。残念ながら、当疾患の予後はそれほど良くない疾患で、罹患後も障害を持つことが予測されました。

入院当初は、日常生活動作の多くは何とか自立していますが、移動は伝い歩きやシルバーカーを利用され、どんな動作でも疲労感が強く、生活には苦労されたようです。

しかし、訓練の甲斐あって、発症後18か月経ちました(※当施設でのご利用は約1年)が、屋内歩行は自立され、課題であった転倒や易疲労も大きく改善され、生活が大変行いやすくなったようです。

今回のご掲示にあったて、ご本人に相談したところ、「僕みたいに困ってても、頑張れば良くなるという事を伝えることは良いことだし、ちゃんとしたトレーニング出来ずに困っている人には、ぜひさんごさん(当施設)を利用してほしい」と言って頂きました。

 

西山さまのご意向が無駄にならないよう、当施設職員一同頑張っていきたいと思います。

ありがとうございます。

 

 

<詳細>

西山隆義さま 70歳代後半 男性

 

西山さまは、ある病により高松赤十字病院に入院され、その後すぐにリハビリが開始されました。

 

リハビリの甲斐あって、自宅内では伝い歩き歩行器を用いて何とか歩行が出来ていたようです。しかし、実際に転倒が多くあり危険な状態であった為に、今後も実用的な歩行能力をつけることを目的に、さんごのおうち機能訓練型デイサービスをご利用されることになりました。

 

平成28年5月より当施設を利用されました。

利用開始時の評価として、

  • 全身の状態  「(いろんなことに)困ってる。」、「左足が挙がらん」など
  • 5m歩行    7.94秒(歩行器利用)
  • 片足立ち 右:1.25秒、左:1.18秒
  • 筋力・関節可動域 良好
  • 握力 右14.6kg、左14.6kg
  • 感覚機能 「左足先・指がしびれる」
  • 疼痛 特になし

という状態でした。

ご本人やご家族の希望としては、「少しでも元気になり、今の生活がこれからも送れるよう頑張りたい」、「転倒を無くしたい」などが挙げられました。

それらの心身評価やご本人やご家族の意向を基に、下肢機能訓練(筋力トレーニング・バランス等)や歩行訓練を中心にトレーニングを行いました。

 

その結果、2か月後の評価時には以下のような結果でした。

  • 全身の状態

「つまづくのが減った。」、「ほかのこと(めまいなどの症状)も徐々に解消してきた。」など

  • 5m歩行 初期7.94秒(歩行器利用)⇒6.06秒(歩行器利用)
  • 片足立ち 右:初期1.25秒⇒0.97秒、左:初期1.18秒⇒0.65秒
  • 筋力・関節可動域 良好
  • 握力 右 初期6kg⇒15.9kg、左 初期14.6kg⇒15.7kg
  • 感覚機能 「あとは、ふくらはぎの下がしびれるぐらい(5割減程度)」
  • 疼痛 特になし

 

2か月間トレーニングを行った結果、上記のように「つまづくの(つまづくこと)が減った。」、「ほかのこと(めまいなどの症状)も徐々に解消してきた。」などありますが、各項目の評価としては、著変無いと言える状態でした。しかし、ご本人が手ごたえを感じている(実生活では出来ることが多くなったなど)ようであったこともあり、訓練品目は大きく変えず、トレーニングを行うことになりました。

 

その後、6か月間は大きな変化はないものの、徐々に日常生活が行いやすくなってきた様子でした。

しかし、平成29年になってから、大きく動作能力が向上してきました。

平成29年2月の評価時には、

  • 5m歩行 初期7.94秒(歩行器利用)⇒2月8.2秒(独歩;歩行器利用なし)
  • 片足立ち  右:初期1.25秒⇒2月3.0秒、左:初期0.65秒⇒2月1.8秒
  • 筋力・関節可動域 良好
  • 握力 右14.6kg⇒15.1kg、左14.6kg⇒13.6kg
  • 感覚機能 「ほとんどないな(9割減程度)」
  • 疼痛 特になし

 

現在では、当施設利用時には歩行器を利用せず移動しており、歩行速度や安定性、また持久力などの項目を見ても屋内では実用レベルに達したことが言えます(※野外は、ご本人の意向もあり未実施)また、訓練に対しても初期比較してトレーニング強度が上がっているが余裕の表情を浮かべている。

 

今後の目標として特に明確な事は無い様子です。しかし、せっかく得た能力が無駄にならによう、まずは状態を維持出来ること、また活動的になることを検討してみたいようです。

 

最後になりましたが、当施設としても、西山さまのように元気になって、生きがいのある充実した生活が送れるよう、サポートを強化していきたいと考えます。

そして、今回の掲載に快くご協力して頂いた西山さま、本当にありがとうございます。