こんにちは。機能訓練士の高橋応文(たかはしまさふみ)です。
当施設で利用者様にセルフケアとして行っていただいているコンディショニング方法を以前より紹介していますが、今回で14回目となります。
今回ご紹介させて頂くことは、
N0.14「手内在筋トレーニング」です。 2017.8.28
近年、「認知症」と「手の機能」には密接な関係があることが、研究の結果わかってきました。
握力であれば、日常生活の中で「買い物袋を持ち歩くのが困難になった」「ペットボトルのキャップが開けにくくなった」などがサインとなるようです。
人間は、多くの行動が感覚によって起こっています。
その中でも特に「手」、「目」などは、脳による神経支配領域が比較的大きいために、、手や目からの感覚情報が脳に入ってこないと、脳を使用しないために、脳機能が少しずつ低下することになり、それこそ「認知症」の原因になりかねません。
また、「手に力が入らないから、ゲートボールを辞めた」、「手に力が入らないから、料理が出来ない」、更に「手に力が入らないから、買い物に行けない」となれば、日常生活上での刺激が激減して脳機能低下に繋がり、QOLの低下に繋がり、それが更に心身機能の低下や社会参加等への悪影響につながることも考えられます。
そして、気付かないうちに、上記したような負の循環から抜け出せす、心身の廃用を招くだけでなく、生き生きとした生きがいを持った生活が行えなくなることもあります。
当施設では、その対策として、指にゴムの養成バンドをつけて、以下の様なトレーニングを楽しみを交えてトレーニングしていますのでご紹介します。
<実施方法>
①右の指先を合わせて1本ずつセットで指を回す。すべての指を順番に行う。
②親指とその他の指先を1本ずつ合わせる(※左右セット)
③指定された形を手でカタチを作る
④じゃんけん
⑤スタッフが言う数字を作る
<ポイント>
①集中は、動作<解題。課題は、誰が見ても成功か否かが分かる課題を選定する。
②じゃんけんは、後出しじゃんけんなどのバリエーションを持ち、実施速度や、声掛け時の声の大きさなどを変えて、場を盛り上げる。
※関節リウマチをはじめ、関節の運動に制限がある場には実施しないでください。